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塾長ブログ No.35 2023/5/9 目には青葉 山[A] 初[B]

先ず、今日は国語の問題から。

タイトルの[    ]Aに鳥の名前を、Bには魚の名前を入れなさい。用意! チーン!

で、解けましたか? 答えは、A:時鳥 B:松魚

これまた問題になりますね。読めましたか?それぞれホトトギスとカツオです。

江戸時代の俳人、山口素堂(そどう)の作。

明治になるまでの旧暦の4月1日、2023年では5月22日。

この日から、冬の綿の入った着物を薄い着物に替えます。「衣替え」ですね。

見渡すと新緑、山からはホトトギスの「テッペンカケタカ」という声。

そして、初めて食べるカツオ。

季節の食べ物のことを「旬(しゅん)のもの」といい、そのはじめに出てくるものを「走り物」といいます。

現在では、カツオのたたきといって、周りをかるくあぶったカツオの切り身にネギやシソの葉などをたっぷり乗せて、酢醤油で食べます。

江戸っ子は、この初カツオにかなりこだわってました。関西では、カツオを生で食べる習慣がなくせいぜい鰹節(かつおぶし)を食べていたくらいでした。

鎌倉を 生きて出でけん 初鰹  松尾芭蕉

神奈川の鎌倉沖で初めて捕れたカツオを快速船で江戸まで運び、先ず将軍様に納めます。

この時の値段は、カツオ1本が2両1分から3両。

当時の職人の1年分の手間賃です。現在の価格で、ざっと30万円~35万円。

刺身にして、蓼酢(たでず)か辛子酢(からしす)で食べたようです。

ま、それほど美味しいものではなかったと思われますが、初物を食べるということが、江戸っ子のかっこよさだったんでしようね。

そて、そろそろスーパーでも僕たちが買える値段のカツオが出回ります。

今夜にでも食べてみましょうか。今日はこの辺で。

写真は、教室で僕が育てている青葉の紅葉です。

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