塾長ブログ No.61 2023/12/5 第2回 高校進学セミナー開催
前回のお月様の話の続き。
さて、月には何が住んでいるんでしょう?
「餅をついているうさぎ」が昔から有名ですね。
これは、「海」と呼ばれる玄武岩が固まってできた暗い部分の影がそのような形に見えるんですね。
古くから日本では、月には桂男(かつらおとこ)と呼ばれるイケメンが住んでいて、見る者の命を縮めるという伝承があります。「月の中に隅あり。俗に桂男という。久しく見る時は、手を出して見る物を招く。招かるる者、命ちぢまるといい伝う。」
また、古代のローマの神話では、月の女神はルナ(Luna)といいました。
こちらも、満月を見つめると魂を抜かれるという伝説があります。
ちなみに、ルナと兄は、太陽神ソル(Sol)。
それぞれ、英語のsolar(太陽の)、lunar(月の)という形容詞の語源にもなっています。
おそらく、lunaの派生語だと思いますが、lunaticという形容詞は、「気が狂った」という意味。
竹取物語のかぐや姫にしてもそうですが、月という衛星は昔から人の心をひきつけて来たんですね。
さて、月の話の最後に。
三五夜中新月色 三五夜中 新月の色
二千里外故人心 二千里の外 故人の心
中国の詩人白楽天の「八月十五日夜、禁中独直、対月憶元九」の一節です。
三五夜中は、「3×5=15」で十五夜のシャレです。
十五夜の出たばかりのこの月を、二千里離れた友人はどのような心で見ているだろう。
今頃は、友達もこの月を見ているのだろうか?という秋の夜空を見て思ったんですね。
今も昔も同じです。