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塾長ブログ No.75 2024/4/9 サクラの花咲く頃

生徒さん・保護者様と新しい年度を迎えることができました。
小学生から高校生まで、たくさんの新入生の方にご入塾いただきました。
また、3月25日~31日の春期講習会・特別学習会も、ご送迎をはじめご協力いただき改めて御礼申し上げます。

教室前の桜も先週末見ごろを迎えましたが、春の嵐が花を散らしました。

毎年のことですが、桜の季節を迎えると心がうきうきして、新鮮な気持ちになってきます。

卒業と入学。
別れと出会いが入り交じる時期になります。

親しく学び、交流を重ねた人との別れはそれが一時的なもので、いずれまた会えるとわかっていても感慨はひとしおです。

このような感情は今も昔も変わらず、中国、唐の時代の于武陵という人が漢詩にしています。

「歓酒」
(白文)        (書き下し文)
勧君金屈巵        君に勧める金屈巵(きんくつし=大きな金の盃)
満酌不須辞        満酌(まんしゃく) 辞するを須(もち)いず
花発多風雨        花開けば風雨多く
人生足別離        人生 別離足(おお)し

この詩に作家の井伏鱒二が名訳を付けました。

 

この盃を受けてくれ
どうかなみなみ注がしておくれ
花に嵐のたとえもあるぞ
さよならだけが人生だ

最後の2行は聞いたことがあるかも知れません。

そして、この「さよならだけが人生だ」に対して、歌人・劇作家の寺山修二は次の詩を書いています。

 

さよならだけが人生ならば    寺山修二

さよならだけが
人生ならば
また来る春はなんだろう
はるかなはるかな地の果に
咲いてる野の百合なんだろう

さよならだけが
人生ならば
めぐりあう日はなんだろう
やさしいやさしい夕焼と
二人の愛はなんだろう

さよならだけが
人生ならば
建てたわが家はなんだろう
さみしいさみしい平原に
ともす灯りはなんだろう

さよならだけが
人生ならば
人生なんかいりません

 

ま、近い将来「避らぬ別れ」もやってくることでしょうが、なおのこと、新しい出会いを大切にしていきたいと願っております。
今年度も何卒よろしくお願いいたします。

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